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事業報告書 明治安田生命 | 明治安田生命の現況 2017[統合報告書]

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(1)

06 業績に関する諸資料

・貸借対照表  ・損益計算書

・剰余金処分に関する書面       ・基金等変動計算書       ・重要な会計方針       ・注記事項        ・保険業法に基づく会計監査人の監査報告       ・債務者区分による債権の状況       ・リスク管理債権の状況        ・貸付金等の自己査定の状況        ・元本補塡契約のある信託に係る貸出金の状況   ・保険金等の支払能力の充実の状況(ソルベンシー・マージン比率) ・実質純資産額

・売買目的有価証券の評価損益(会社計) ・有価証券の時価情報(会社計) ・金銭の信託の時価情報(会社計) ・デリバティブ取引の時価情報(会社計) ・株式の保有状況

・経常利益等の明細(基礎利益) ・基礎利益の内訳(三利源)

財産の状況

業務の状況を示す指標等 193

193

204

206 主要な業務の状況を示す指標等

・年換算保険料および契約件数 ・契約高

・商品別保有契約高および新契約高 ・保障機能別保有契約高

・個人保険および個人年金保険契約種類別保有契約高 ・異動状況の推移

・社員(ご契約者)配当の状況 保険契約に関する指標等 ・保有契約増加率

・新契約平均保険金および保有契約平均保険金(個人保険) ・新契約率(対年度始)

・解約・失効率(対年度始)

・個人保険新契約平均保険料(月払契約) ・死亡率(個人保険)

・特約発生率(個人保険) ・事業費率(対収入保険料)

・保険契約を再保険に付した場合における、再保険を 引き受けた主要な保険会社等の数

・保険契約を再保険に付した場合における、再保険を引き受けた保険会社等 のうち、支払再保険料の額が大きい上位5社に対する支払再保険料の割合 ・保険契約を再保険に付した場合における、再保険を引き受けた主要な保

険会社等の格付機関による格付に基づく区分ごとの支払再保険料の割合 ・未だ収受していない再保険金の額

・第三分野保険の給付事由または保険種類の区分ごと の、発生保険金額の経過保険料に対する割合 経理に関する指標等

・支払備金明細表 ・責任準備金明細表 ・責任準備金残高の内訳

・個人保険および個人年金保険の責任準備金の積立方式・積立率、残高(契約年度別) ・特別勘定を設けた保険契約であって、保険金等の額を最低保証している保険契約

に係る一般勘定の責任準備金の残高、算出方法、その計算の基礎となる係数 ・保険業法第121条第1項第1号の確認(第三分野保険

に係るものに限る。)の合理性および妥当性 ・社員配当準備金明細表

・引当金明細表

・特定海外債権引当勘定の状況 ・保険料明細表

・収入年度別保険料明細表 ・保険金明細表

・年金明細表 ・給付金明細表 ・解約返戻金明細表 ・減価償却費明細表 ・事業費明細表 ・税金明細表 ・リース取引

・借入金等残存期間別残高 ・四半期情報等

資産運用に関する指標等 ・資産の構成(一般勘定) ・資産の増減(一般勘定) ・運用利回り(一般勘定)

230 230

233

234 ・主要資産の平均残高(一般勘定)

・資産運用収益明細表(一般勘定) ・資産運用費用明細表(一般勘定) ・利息及び配当金等収入明細表(一般勘定) ・利息及び配当金等収入の分析(一般勘定) ・有価証券売却益明細表(一般勘定) ・有価証券売却損明細表(一般勘定) ・有価証券評価損明細表(一般勘定) ・有価証券明細表(一般勘定) ・有価証券残存期間別残高(一般勘定) ・保有公社債の期末残高利回り(一般勘定) ・業種別株式保有明細表(一般勘定) ・貸付金明細表(一般勘定) ・貸付金残存期間別残高(一般勘定)

・国内企業向け貸付金企業規模別内訳(一般勘定) ・貸付金業種別内訳(一般勘定)

・貸付金使途別内訳(一般勘定) ・貸付金地域別内訳(一般勘定) ・貸付金担保別内訳(一般勘定) ・有形固定資産明細表(一般勘定) ・固定資産等処分益明細表(一般勘定) ・固定資産等処分損明細表(一般勘定) ・賃貸用不動産等減価償却費明細表(一般勘定) ・海外投融資の状況(一般勘定)

・公共関係投融資の概況(一般勘定) ・各種ローン金利

・その他の資産明細表(一般勘定) 有価証券等の時価情報(一般勘定) ・売買目的有価証券の評価損益(一般勘定) ・有価証券の時価情報(一般勘定) ・金銭の信託の時価情報(一般勘定) ・デリバティブ取引の時価情報(一般勘定) ・土地の時価情報(一般勘定)

・資産全体の含み損益の状況(一般勘定) 特別勘定資産残高の状況

・個人変額保険および変額個人年金保険特別勘定資産の運用の経過 個人変額保険(特別勘定)の状況

・保有契約高 ・資産の内訳 ・運用収支状況 ・有価証券の時価情報 ・金銭の信託の時価情報 ・デリバティブ取引の時価情報 変額個人年金保険(特別勘定)の状況 ・保有契約高

・資産の内訳 ・運用収支状況 ・有価証券の時価情報 ・金銭の信託の時価情報 ・デリバティブ取引の時価情報 団体年金保険(特別勘定)の状況 ・団体年金保険特別勘定特約の受託状況 ・特別勘定第1特約(総合口)の状況 ・特別勘定第1特約(投資対象別各口)の状況

236 237 保険会社およびその子会社等の主要な業務

・平成28年度の事業の概況 ・主要な業務の状況を示す指標

保険会社およびその子会社等の財産の状況 ・連結貸借対照表

・連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ・連結キャッシュ・フロー計算書 ・連結基金等変動計算書 ・連結財務諸表の作成方針 ・注記事項

・内部統制報告書

・連結財務諸表についての会計監査人の監査報告 ・財務諸表の適正性に関する確認書

・リスク管理債権の状況

・保険会社およびその子会社等である保険会社の保険金等の支払能力の充実の状況

(連結ソルベンシー・マージン比率)

・子会社等である保険会社の保険金等の支払能力の充実の状況

(ソルベンシー・マージン比率) ・セグメント情報

事業報告書 170154

特別勘定に関する指標等 230

保険会社およびその子会社等の状況 236

170171 171172 174176 181182 182182 182183 183184 184186 187191 192192

224

213

明治安田生命の現況 2 0 1 7

(2)

1 5 4 明治安田生命の現況 2 0 1 7

事業報告書

平成 28 年度(

平成 28 年 4 月 1 日から

平成 29 年 3 月 31 日まで

)事業報告書

1.保険会社の現況に関する事項

(1)事業の経過および成果等

【経営環境】

 平成28年度の日本経済は、海外景気が改善に向かうなか、企業部門を中心に緩やかな回復傾向で推移しました。個人消費は、家 計の節約志向等を背景に、力強さに欠ける展開が続きました。設備投資は、更新・維持投資や研究開発投資を中心に、均せば回復傾 向で推移しました。公共投資は、人手不足の影響が残るなか足踏みが続きました。輸出は、米国景気の回復や中国景気の安定等を背 景に、底堅く推移しました。金融市場は、米国トランプ政権の経済政策への期待等から、11月中旬以降、円安・株高が進みました。 長期金利は、9月に日銀が長短金利操作付き量的・質的金融緩和を導入したことを受け、10年国債利回りの誘導目標である0%付近で の推移が続きました。

【明治安田NEXTチャレンジプログラムへの取組み】

 平成26年4月から、3ヵ年計画「明治安田NEXTチャレンジプログラム」(「中期経営計画」+「感動実現プロジェクト」)に取り組みました。 本プログラムでは、企業価値を着実に向上させるとともに、次の10年においても財務基盤の健全性を確保しつつ、収益規模を継続的 に維持・拡大できる基盤を作るため、ブランド戦略・成長戦略の推進と、これらの戦略を支える経営基盤の強化に取り組みました。  その結果、企業価値(EEV)(※)は55,046億円(平成25年度末比+30.5%)、保有契約年換算保険料[個人営業]は22,052億円(同

+5.8%)、団体保険保有契約高は112.9兆円(同+1.8%)、団体年金資産残高は7.4兆円(同+6.8%)となり、いずれも経営目標 を達成しました。また、お客さま満足度における総合満足度(「満足」と「やや満足」の合計)は57.8%に上昇し、過去最高となり

(※) 経済環境を平成25年度末の運用環境に固定した指標ました。

【分野別の当年度の主な取組み】

<ブランド戦略>

 ブランド戦略では、MYライフプランアドバイザー(営業職員。以下、「アドバイザー」と記載)による対面サービス等の「アフターフォロー」 の価値を訴求することを通じ、競合他社・競合チャネルとの違いを明確にするとともに、当社の認知度や好感度の向上をめざしました。  具体的な取組事項として、総合保障商品「ベストスタイル」のご加入者にアフターサービスメニュー等を解説した冊子「安心ロードマッ プ」をお届けしているほか、ご契約の定期点検等を通じた、ご契約内容や各種お手続き有無の確認、ご要望の把握等により、お客さ まのご意向に沿ったアフターフォローの実践に取り組んでいます。

 また、超高齢社会の進展と当社ご契約者の今後の高齢化等をふまえ、平成27年4月からご契約者のご連絡先と各種お手続きの有無 を能動的に確認する「MY長寿ご契約点検制度」を実施しています。

 一方、平成27年1月から当社がJリーグのタイトルパートナーとなったことを受け、平成28年度は全国の78支社等が、「明治安田生 命Jリーグ」所属の全53クラブ等とスポンサー契約を締結し、Jクラブ等の応援を通じた地域社会の活性化や、小学生向けサッカー教室 等を通じた子どもの健全育成に引き続き取り組みました。

 これらのブランド戦略に関する諸取組みを、報道対応およびテレビCM、新聞広告、Web広告等の各種媒体を通じて効果的に周知す ることにより、当社の認知度・好感度の向上を図りました。

<成長戦略(国内生命保険事業)>

[アドバイザーチャネル]

 医療・介護等の第三分野商品をはじめとする平準払保障性商品の販売拡大と強固な販売サービス態勢の構築に取り組んでいます。

(商品面)

 総合保障商品「ベストスタイル」について、平成28年6月に新たに2種類の特約を発売するとともに、「保障見直し制度」「終身保障 変更制度」の取扱いを開始しました。引き続き同商品は高い評価をいただき、販売は好調に推移しており、平成28年度末までの累計 販売件数は123万件を突破しました。

 また、若年層のお客さまにも手軽にご加入いただけるよう、平成28年10月に「かんたん」「小口」「わかりやすい」をコンセプトとし て創設した「かんたん保険シリーズ ライト! By明治安田生命」(以下、「ライト!シリーズ」と記載)についても、お客さまに大変ご好 評をいただき、平成28年度末までの累計販売件数は26万件を突破しました。

 一時払・平準払の貯蓄性商品については、市中金利の状況等をふまえ、予定利率引き下げや一部商品の販売休止等の対応を行ない ました。

(販売サービス態勢面)

 販売サービス態勢面では、都市部での集合育成組織の新設や育成支援要員の増強等により、育成態勢のさらなる充実を図るとともに、 新卒のアドバイザーチャネル(MYRA)の展開地域拡大や中小法人開拓チャネルの創設等を通じて、都市部を中心にマーケットでの競争 力強化等に取り組んでいます。平成28年度末のアドバイザー数は3万人を上回り、お客さまサービス態勢のいっそうの強化を図りました。  販売面では、「カスタマー・リレーションシップ・マネジメント」等の考え方に基づき、新たな見込客を創出する「創客(S)」、潜在的 なお客さまのニーズの顕在化を図る「アプローチ(A)」、お客さまのご意向・ご要望をふまえた「提案(T)」という一連の活動を「SA T販売方式」として体系化し、アドバイザーの標準活動として定着を図っています。また、Jリーグ等を活用したキャンペーン、各種セミナー、

デジタルマーケティング手法によるWebプロモーションの展開等を通じて、新たなお客さまへのアクセスを拡充するとともに、「ライト! シリーズ」の販売によりお客さま数の拡大を図りました。その結果、平成28年度末のお客さま数(アドバイザー等チャネル)は658万人と、 近年の減少傾向から増加に転じました。

[代理店営業チャネル]

 銀行をはじめとする金融機関窓口販売では、終身保障・相続対策ニーズや安定的な資産運用ニーズに対応した一時払終身保険のほか、 お客さまの多様なニーズにあわせた商品を提供しています。

 このうち、一時払・平準払の貯蓄性商品については、市中金利の状況等をふまえ、予定利率引き下げや一部商品の販売休止等を行 なうとともに、販売量上限枠の設定等により、販売量をコントロールしています。あわせて、国内金利動向の影響を受けにくい商品ライ ンアップの構築に取り組んでいます。

(3)

0 6

業績に関する諸資料

1 5 5

明治安田生命の現況 2 0 1 7

事業報告書

 法人代理店や税理士代理店等については、委託先の拡大および関係強化を通じ、法人マーケット開拓を進めるとともに、代理店への 教育・支援を推進しています。

[法人営業チャネル]

 法人営業分野では、企業・団体の福利厚生制度の発展・サポートを目的に、団体保険に加え、第三分野商品や団体年金についても商品・ 付加価値サービスを提供しています。

 団体保険については、制度の新設に加え、すでに制度が導入されている団体では、制度改善提案とともにシェアアップ活動等を推進 した結果、団体保険保有契約高は112.9兆円となり、7年連続で増加しました。また、第三分野商品についても、平成28年4月より引

受を開始した医療新特約の効果により、販売を拡大しています。

 団体年金については、運用安定化ニーズをとらえた商品提案等多様化するお客さまの運用ニーズにあわせたコンサルティング活動に より、特別勘定での引き受けや媒介による投資顧問子会社商品の販売を強化しました。なお、団体年金一般勘定での引き受けについ ては、予定利率を保証する特性をふまえ、足元の市場金利等を考慮し、引き続き慎重に対応しています。

 このほか、法人営業の顧客基盤を活用したアドバイザーの職域・法人基盤開拓支援や法人向け商品販売支援に取り組むなど、お客 さまとの接点拡大に向けた対策を拡充しています。

[事務サービス]

(個人保険分野)

 平成28年度から4ヵ年計画で業界最優の事務サービス品質に挑戦する「事務サービス改革AAA(トリプルエー)」に取り組み、お客 さま利便性、お客さま対応力の向上により「対面のアフターフォロー」にいっそう磨きをかけ、手続き局面でのお客さま満足度の向上を 追求しています。

 具体的には、社外持出し可能なタブレット型営業端末(マイスターモバイル)を活用し、新契約・保全手続きのペーパーレス化を推進 しています。新契約手続きは、約99%を電子手続きでお申込みいただくことにより、手続き不備の縮減や成立スピードの向上など、お 客さまに利便性向上をいっそう実感いただけるよう取り組みました。加えて、超高齢社会に適合したアフターフォロー態勢の高度化に向 け、お手続き時の必要書類の簡素化、保険金・給付金等のお支払手続きの迅速化、保険金等の未請求契約に対するご請求勧奨等に 取り組んでいます。

 また、ご高齢のご契約者への連絡や大規模災害時におけるご契約者への連絡を確実にする手段として、「MY安心ファミリー登録制度」

(第二連絡先)の登録を推進し、登録者数は累計約130万人に増加しました(平成28年度は約83万人の増加)。前述の「MY長寿 ご契約点検制度」では、平成28年1−12月までの1年間に、対象のお客さま約9万人のうち、90歳以上では99.7%、77歳以上では 96.8%の方々のご契約を確認しました。

 さらに、保険引受業務を抜本的に見直すアンダーライティングの高度化では、生活習慣病等に罹患したことがあるお客さまについて 引受範囲を順次見直し、50歳以上の保障性商品の契約成立率が前年度に比べて約1.6%向上するなど、ご加入いただける範囲の拡大 に努めています。

(企業保険分野)

 お客さま満足度のいっそうの向上をめざし、事務サービスを抜本的に見直す「法人事務サービス改革」に取り組んでいます。  そのひとつとして、平成27年4月に団体窓口の利便性向上を実現するインターネット事務システム「MY法人ポータル」の運用を開始 しました。また、団体窓口からのご要望に応じ、本システムでの取扱帳票を順次拡大しています。現在、すでにご契約団体の80%以

上の団体窓口にご利用いただいています。

 さらに、ご請求手続きの事務取扱ルールの緩和、保険金・給付金等の支払事務システムの高度化に継続的に取り組んでいます。

<成長戦略(国内生命保険事業以外)>

[海外保険事業]

 平成28年3月に米国生命保険グループのスタンコープ・ファイナンシャル・グループ(以下、「スタンコープ社」と記載)を子会社化 したことにより、当社の海外保険関連会社は、北米・欧州・アジア地域の5ヵ国7社となりました。スタンコープ社が新たに加わったことや、

同社の主力である団体保険事業が堅調に推移したこと等から、平成28年1−12月期の海外保険事業のグループ基礎利益への貢献(※) は前年度比で大幅に拡大し、313億円(スタンコープ社は子会社化後の10ヵ月分を計上)となりました。今後もスタンコープ社をはじ めとした既存投資先の成長を後押しし、グループ収益の拡大に取り組んでまいります。

(※) グループ基礎利益は、明治安田生命の基礎利益に、連結される子会社および子法人等ならびに持分法適用の関連法人等のキャ ピタル損益等を控除した税引前利益のうち明治安田生命の持分相当額を合算し、明治安田生命グループ内の内部取引の一部を 相殺した数値です。なお、スタンコープ社については、買収会計に伴う保有契約価値の償却費用等を控除する前のベースで合算 しています。

[アセットマネジメント事業]

 投信投資顧問子会社である明治安田アセットマネジメント株式会社(以下、「MYAM」と記載)の年金商品をお客さまに仲介する媒 介業務を中心に、グループ全体としてお客さまのニーズに応えるため、商品ラインアップの拡充に取り組みました。

 業務提携先である英国大手資産運用会社リーガル・アンド・ゼネラル・インベストメント・マネジメントと、外国債券を投資対象とする 団体年金向け3商品を共同開発し、媒介業務における取扱いを開始しました。このほかに日本株式運用・オルタナティブ運用の3商品を 加え、年度を通じて計6商品が商品ラインアップに追加となりました。

 投資信託については、MYAMによるお客さまの資産形成支援サービスである「ロボアド&シミュレーション」の提供開始や同サービス 向けのノーロード公募投信の設定に加え、地方銀行のニーズをふまえた日本株式公募投信の設定など、販売チャネルの特性をふまえた 商品開発と営業展開を推進しました。

[介護保険事業]

 介護情報の提供や介護施設の運営等の介護関連サービスの展開と介護保障商品の販売により、介護分野全体での収益性向上をめ ざして取り組みました。介護情報の提供については、当社関連会社が運営する介護総合情報サイト「MY介護の広場」(www.my- kaigo.com)において、安心して老後を迎えるための健康やお金の準備に関わるコンテンツ等を充実させており、サイトへのアクセス数 は、月平均32.7万回となっています。

 介護施設の運営については、子会社の介護付有料老人ホーム「サンビナス立川」において、ご入居者向けサービスの向上等に取り 組みました。また、当施設の職員を講師とした介護セミナーを開催するなど、介護施設運営を通じて得られた知見等を活用する取組み を推進しました。

(4)

1 5 6 明治安田生命の現況 2 0 1 7

事業報告書

<経営基盤関連>

[資産運用]

 資産運用面では、サープラス・マネジメント型ALM(※)の考え方に基づく運用を基本としつつ、超低金利環境や市場動向に対応し た効果的な投融資を実施しています。

 平成28年度は、日銀の金融政策による超低金利環境を受け、内外金利差、為替動向に留意しつつ外貨建債券を中心に据えた投融 資を行なうとともに、金利上昇局面を捉え国債にも投資しました。市場環境に応じた適切なタイミングで投資を行なったこと等により、 保有する有価証券の含み益は引き続き高水準を維持することができました。

 また、収益力向上の観点から、国内企業の発行する社債のほか、国内外の株式等を投資対象としたファンドへの投資も行ないました。  さらに、政府が進める日本再興戦略を後押しするという観点等から、4,000億円の投融資枠を設定(平成25年10月∼平成29年3月) のうえ、国内外の成長分野への投融資を推進しました。金融仲介機能の発揮を通じた地方創生への貢献やリスクマネーの供給を意識し つつ、収益力の向上に取り組み、最終的に4,000億円を上回る投融資を実行することができました。

 このほか、財務健全性の確保を目的として、国内金利上昇の予兆管理および市場環境の変動に備えたコンティンジェンシープランの 高度化を進めています。

 これらの取り組みの結果、利差益は1,748億円を確保しています。

(※) サープラス・マネジメント型ALMとは、経済価値(市場価額あるいは将来キャッシュ・フロー等による市場整合的な価額)で評価 した資産価値と負債価値の差額であるサープラスを資本概念として捉え、その変動リスクをコントロールする資産負債の総合的な 管理のこと

(スチュワードシップ活動)

 当社は、「スチュワードシップ責任を果たすための方針」に基づき、投資先企業との対話や議決権行使といったスチュワードシップ活動 を通じて、投資先企業の企業価値向上を促し、これに伴う当社の株主としての利益を長期的に享受すべく努めています。

 また、スチュワードシップ活動に際しては、実効性向上に努めています。具体的には、責任投資推進小委員会を設置し、対話や議決 権行使等について、その内容を検証し、適宜課題点の見直しを行なうほか、投資先企業からのご意見等について共有し、これをふまえ た審議等を行なっています。平成28年8月には株主議決権の行使結果を主な議案の種類ごとに整理・集計して、当社ホームページ上 で公表するなど、公表内容の充実にも取り組んでいます。

[統合的リスク管理〔ERM〕](※)

 統合的リスク管理(ERM)については、経営管理の中核的手法と捉え、サープラス・マネジメント型ALMの推進やリスク削減に継続 的に取り組むとともに、自己資本を着実に積み増し、リスク耐性のさらなる向上に取り組むほか、「成長性」・「収益性」・「健全性」のバ ランスを取りながら企業価値を持続的に向上させていくことを目的として、ERMの高度化を推進しています。

 態勢面では、当社のリスクアペタイト等を定める「ERM基本方針」を制定したほか、関連諸規程も整備し、ERMに基づく経営管理の さらなる浸透・定着を図りました。

 また、ERMの枠組みを新たな中期経営計画(平成29年4月∼平成32年3月)の策定に活用し、経営への導入をすすめています。

(※) 統合的リスク管理(ERM〔Enterprise Risk Management〕)とは、会社全体のリスク、リターン、資本を経済価値ベースで定 量的にコントロールし、リスク回避の基本方針を策定する一方、とるべきリスクを選好しながら企業価値の最大化をめざす経営管 理手法のこと

(資本政策)

 今後導入の見込まれる経済価値ベースの規制への対応等を勘案し、中期経営計画において、内部留保と外部調達による自己資本 5,000億円以上の増加を目標としました。

 この計画をふまえ、内部留保の積み増しに加えて、8月に基金1,000億円を再募集、12月には国内劣後債で1,150億円を調達し、 自己資本は経営目標を上回る増加となりました。また、健全性の指標である経済価値ベースのソルベンシー比率(ESR)についても、 100%を大きく上回る水準を確保しました。

(リスク管理)

 当社にとって影響の大きいリスク(重要リスク)を特定し、リスク発生の予兆等を定期的にモニタリングのうえ、必要な対応策を検討・ 実施することで、リスク管理プロセスの実効性向上に努めています。このうち、特に重要なリスクとして、「マイナス金利導入」について、 ERMの視点から収益性・健全性をより重視した経営に取り組むとともに、金融市場、他社・他業態、お客さまの動向を十分に把握しつ

つ、経営計画を機動的に見直すべく四半期運営を強化してまいりました。また、「海外事業会社に対する経営管理態勢整備」について は、スタンコープ社の子会社化をふまえたグループベースの経営管理・リスク管理の重要度の高まりから、グループベースの重要リスク 管理やORSA(Own Risk and Solvency Assessment:自己資本充実度評価)の実施に向けた態勢を整備するなど、グループベー スの統合リスク管理態勢の段階的整備にも取り組んでいます。さらに、「適切な勤務管理」について、「働き方改革」を通じて全社的に 業務量の削減を推進するとともに、従前より取り組んでいる過重労働対策をさらに強化し、平成29年4月から管理・指導の厳格化を実 施します。

 その他、オペレーショナルリスクへの対応として、統制状況をモニタリングすることにより事務リスクの未然防止を図るとともに、情報 システムの品質対策、セキュリティ対策等を推進し、システムリスクの縮減を図っています。

[人事政策]

 挑戦意欲あふれた活力ある人材を育成・確保するために、平成26年度から平成28年度までの3ヵ年にわたる総合的な人事政策として

「人財力改革」を推進してまいりました。

 具体的には、人材育成体系「人財力強化プログラム」を構築し、一人ひとりの人材価値の向上と、全職員のプロフェッショナル化を 推進しています。また、選抜型の育成プログラムとして、将来の経営人材を選抜・育成する「次世代リーダー育成プログラム」、海外 保険事業の推進に必要な人材を計画的に育成する「グローバル人財育成プログラム」に加えて、平成28年度からは、特定分野(8分野) における専門人材を育成・確保する「専門人財育成プログラム」を展開しています。

 「ダイバーシティ・マネジメントの強化」に向けては、女性管理職の割合を平成29年4月に20%、平成32年4月に30%程度に引き上 げることを目標に掲げ、女性の活躍フィールドの拡大や職種移行をふまえた意欲醸成を行なうなど、女性の活躍促進に向けた取組みを 強化しています。その結果、平成29年4月始時点の女性管理職の割合は21.2%(262人)まで向上しています。

 また、平成29年度から中期人事政策「人事改革」を展開しますが、その重要性に鑑み、平成28年4月から「働き方改革」に取り組 むとともに、「人財力」「余力創出」「多様性」をキーワードに、管理職の意識改革・行動変革を促す取組みとして「イクボス育成プログ ラム」を導入しています。

(5)

0 6

業績に関する諸資料

1 5 7

明治安田生命の現況 2 0 1 7

事業報告書

[経営管理]

(コーポレートガバナンス)

 平成27年6月から上場会社に対して適用が開始された「コーポレートガバナンス・コード」等をふまえ、コーポレートガバナンスに関 する基本的な考え方や基本方針をとりまとめ制定・公表している「コーポレートガバナンス・ガイドライン」に基づき、引き続きコーポレー トガバナンス態勢の整備を推進しました。

 新たな中期経営計画の策定に先立ち、「社外取締役会議」等を活用し、中期的な経営の方向性やERM態勢整備等について、社外取 締役の社業への理解の深耕を図りつつ建設的な議論を行ないました。また、取締役会等の自己評価を通じて把握した課題とそれに対す る対応策を策定・公表するなど、コーポレートガバナンスのよりいっそうの高度化に取り組んでいます。

 さらに、透明性の高い「社会に開かれた会社」をめざし、積極的な情報開示に努めており、前述のとおり「スチュワードシップ責任 を果たすための方針」に基づき、株主議決権の行使結果を新規開示しました。また、法定ディスクロージャー誌「明治安田生命の現況 2016〔統合報告書〕」では、当社のCSR(企業の社会的責任)の取組みや経営活動を、お客さま、地域社会等、幅広いステークホルダー のみなさまによりいっそうご理解いただくため、新たに「執行役による経営戦略の解説」や「社外取締役インタビュー」を掲載するなど、 非財務情報の充実に取り組みました。

(情報投資)

 情報投資については、保険金・給付金の請求等の保全手続きを一括で行なうことができる新しい事務システムの提供や、新契約申 込みの電子手続きについて、お申込時のお客さまのご要望の変更にも柔軟に対応可能な仕組みの導入など、いっそうのお客さまの利便 性向上に努めました。

 また、新たな中期経営計画のエンジンとなる「11の改革」を支えるためのシステム開発に取り組むとともに、お客さまに先進のサー ビスを提供するため、新しい全国ネットワークシステムの構築の検討を行なっています。これらのシステム開発は、ITガバナンス態勢に 基づき、投資対効果の最大化、安全・安定性の追求を意識して取り組んでいます。

(イノベーションの創出)

 平成28年4月に新設した「イノベーション推進準備室」を中心として、イノベーション創出に資する取組みを推進しており、先端ICT(情 報通信技術)・人工知能(AI)・ヘルスケア・新規マーケット等の調査・研究を行ないました。また、異業種との協創活動を通じて、新 たな中期経営計画におけるイノベーション創出に資する具体策の検討を進めてきました。

 ヘルスケアの分野における取組みとして、企業等の健康経営の取組みを支援する法人向けプログラムの開発に着手し、開発にあたっ ては、ICTを活用したヘルスケアサービスを提供するスタートアップ企業との協働開発に関する基本合意契約を平成29年2月に締結する など、異業種との協創活動について積極的に取り組みました。

 また、異業種との協創による新たなサービス創造に向けたプラットフォーム構築の一環として、ハッカソン形式(※)によるイベントを 平成28年12月に開催しました。本イベントでは、新しい生命保険ビジネスの創造を目的とし、生命保険ならではのコンテンツやオープ ンデータ等と組み合わせて魅力的なアプリケーションやサービスを開発するとともにその成果を競いました。

 今後もAI等イノベーション創出に資する取組みを通じて、付加価値の高い新たなサービスの創造を推進します。

(※) ハッカソンとは、「Hack」と「Marathon」を合わせた造語で、短期・集中的に共同作業でソフトウェアを開発する技術とアイデア を競うイベントです。

(内部管理)

 平成27年5月の改正保険業法等の施行をふまえ、子会社等を含めた内部管理態勢の整備・高度化に取り組んでいます。

 国内子会社等については、社内に委員会を設置し、「子会社等経営管理改革」に取り組んでいます。特に経営管理態勢を拡充・強 化すべき会社を「重点指定会社」として設定し、独立した内部監査部署を設置するとともに、常勤監査役を配置するなど、内部監査・ 監査役態勢の整備・高度化を推進しています。このうち、監査役会設置会社である明治安田損害保険株式会社と明治安田アセットマネ ジメント株式会社には、社外監査役を複数名配置しています。

 海外保険事業においては、新規の子会社取得や子会社化後の円滑な事業の軌道乗せに向けた態勢整備を図るため、社内に委員会を 設置し、経営管理態勢の整備・高度化を推進しています。

 また、国内・海外の関連会社の経営管理態勢のさらなる高度化を目的に、新規取得からモニタリング、対応策の策定、撤退にいた る一連の対応に関する基準を整備しました。

 内部監査部門では、重要リスクへの対応状況等を検証し、改善に向けた提言を行なうなど、各組織の適切な業務推進と課題改善を 支援しています。特に、マイナンバー制度への対応状況や、働き方改革の取組状況、ERM態勢の整備状況、スタンコープ社に対する 内部統制機能の発揮状況など、組織横断的な取組みに対する検証を強化しています。また、重点指定会社を中心にグループとしての 内部監査態勢の整備に取り組んでいます。

(コンプライアンス)

 全社のコンプライアンス推進にかかる計画をふまえ、組織ごとの課題等に応じて策定した「コンプライアンス実践計画」の取組みを強 化するとともに、適正な保険募集等に向けた態勢の高度化を推進しました。また、平成28年5月に施行された改正保険業法にあわせて、 お客さまへの情報提供やお客さまのご意向の把握にかかる態勢や保険募集代理店における態勢を整備しました。

 金融犯罪対策については、マネー・ローンダリング対応に関して、平成28年10月の改正犯罪収益移転防止法施行に合わせ、取引 時確認態勢を整備しました。このほか、反社会的勢力との関係遮断、インサイダー取引の防止、国際税務コンプライアンスの推進につ いても、それぞれ対応態勢の高度化を進めています。

 情報管理面では、マイナンバー制度開始にあわせた適切な管理態勢の整備、外部委託先の情報セキュリティにかかる監督強化など、 安全管理態勢の高度化を推進しました。また、平成29年5月の改正個人情報保護法の施行に向けて、情報管理ルール等の整備を進め ています。

(事業費効率化)

 「事務サービス改革」、「法人事務サービス改革」等において、システム開発へ一定程度の先行投資を行ない、手続きの電子化に伴うペー パーレス化の推進等、コスト削減に向けた取組みを推進しています。具体的には、個人保険では、集金業務の縮減、ご契約手続きの 電子化を各々 90%程度実現し、企業保険では、約70%の帳票削減に向け順調に電子化等を進めるなど、コストダウンを図っています。 また、帳票等の印刷・社内物流等や、什器・備品等の執務環境整備業務を見直す「総務インフラ改革」を推進し、印刷費や配送費の 削減等に取り組んでいます。

(6)

1 5 8 明治安田生命の現況 2 0 1 7

事業報告書

【「感動実現プロジェクト」の実施状況】

 「明治安田NEXTチャレンジプログラム(平成26年4月∼平成29年3月)」において、「感動を生み出す生命保険会社」の実現に向け、 職員一人ひとりが、お客さまを大切にする取組みを積極的かつ主体的に行なうとともに、それを支える組織としてのチーム力発揮に向け、 職員相互が深い信頼に結ばれ共感し合えるような企業風土創造を目的とした「感動実現プロジェクト」を推進してきました。

 プロジェクトの推進にあたっては、「職員一人ひとりの『果敢な挑戦』に対する意欲喚起・称賛」「各組織における『チーム力の発揮』 に向けた意識向上・コミュニケーション向上」を基本方針に、各組織が全員参画の小集団活動「MoT運動」を通じてさまざまな取組み を行なってきました。

 主要な取組みとして、「明治安田生命Jリーグ」を全役職員が一体となって盛り上げるために、「全員がサポーター」を合言葉に試合 観戦を促進するための取組みを推進した結果、2016シーズンは、前シーズンの累計約13万名を大幅に超える、累計約22万名の当社 役職員とその家族およびお客さまがスタジアムに足を運びました。

 また、「対面のアフターフォロー」が可能なアドバイザーチャネルの強みを活かし、誕生日やご契約の節目にあわせて、アドバイザーが お客さまへの想いを手書きのメッセージでお届けする「MYメッセージ活動」の推進に加え、余剰時間創出に向けた各組織内の業務効 率化(約700件)や会社への提案活動(約3,700件)など、ボトムアップでの「働き方改革」の推進に取り組みました。

 企業風土醸成プロジェクトがスタートした平成18年からこれまで実施してきた取組みにより、平成28年度のお客さま満足度における 総合満足度は過去最高となり、「従業員意識調査」の結果では「チャレンジ」「一体感」等、経年でモニタリングしている9つの企業風 土醸成状況が概ね向上するなど、プロジェクトの運営に一定の効果があったものと認識しています。

【主要業績の概況】

[当期における当社の主要業績について]

 平成28年度における当社の主要業績は次のとおりです。

 個人保険・個人年金保険は、保険料ベースの業績指標である年換算保険料(各契約について、お支払いいただく保険料を1年あた りに換算した業績指標)において、新契約年換算保険料が1,799億円、年度末での保有契約年換算保険料が2兆2,500億円となりま した。このうち、第三分野(医療・介護保障等)は、新契約年換算保険料が365億円、年度末での保有契約年換算保険料が3,822 億円となりました。

 団体保険の年度末保有契約高は112兆9,569億円、団体年金保険の年度末保有契約高(責任準備金の金額)は7兆4,417億円とな りました。なお、MYAMが受託している団体年金資産を加えた明治安田生命グループ全体での団体年金資産の契約・受託残高は、8 兆5,870億円でした。

(新契約年換算保険料)

当年度金 額 前年度比増減率 前年度金 額

個 人 保 険・ 個 人 年 金 保 険 1,799億円 △2.7% 1,849億円

365億円 0.6% 363億円

(減少契約年換算保険料)

当年度金 額 前年度比増減率 前年度金 額

個 人 保 険・ 個 人 年 金 保 険 1,265億円 △2.3% 1,296億円

(保有契約年換算保険料)

当年度末金 額 前年度末比増減率 前年度末金 額

個 人 保 険・ 個 人 年 金 保 険 2兆2,500億円 2.4% 2兆1,966億円

3,822億円 3.9% 3,679億円

以下の契約高には、第三分野の業績は含まれていません。

(新契約高)

当年度金 額 前年度比増減率 前年度金 額

個 人 保 険・ 個 人 年 金 保 険 3兆959億円 △1.7% 3兆1,511億円

12兆252億円 △4.2% 12兆5,521億円

(減少契約高)

当年度金 額 前年度比増減率 前年度金 額

個 人 保 険・ 個 人 年 金 保 険 5兆7,470億円 △8.5% 6兆2,833億円

10兆9,871億円 △10.5% 12兆2,694億円

(保有契約高)

当年度末金 額 前年度末比増減率 前年度末金 額

個 人 保 険・ 個 人 年 金 保 険 82兆5,461億円 △3.1% 85兆1,972億円

112兆9,569億円 0.9% 111兆9,188億円

7兆4,417億円 1.3% 7兆3,454億円

 経常収益では、保険料等収入が2兆6,158億円となりました。うち個人保険は1兆2,774億円、個人年金保険は3,856億円、団体 保険は3,130億円、団体年金保険は6,028億円となりました。

 資産運用収益は、利息及び配当金等収入が7,214億円、有価証券償還益が566億円、有価証券売却益が216億円で、資産運用 収益合計では8,160億円となりました。

 経常費用では、保険金等支払金は2兆2,040億円、うち個人保険・個人年金保険が1兆4,170億円、団体保険が1,581億円、団体 年金保険が5,970億円となりました。

 責任準備金等繰入額は、3,236億円となりました。

(7)

0 6

業績に関する諸資料

1 5 9

明治安田生命の現況 2 0 1 7

事業報告書

 資産運用費用は、金融派生商品費用が901億円、有価証券売却損が320億円、有価証券評価損が120億円、資産運用費用合計 では1,720億円でした。

 事業費は、3,503億円となりました。

 これらの結果、経常利益は3,184億円でした。また、経常利益のうち基礎利益(保険料収入や保険金・事業費支払等の保険関係収 支と、利息及び配当金等収入を中心とした運用関係収支からなる、生命保険会社の基礎的な期間収益の状況を表わす指標)は4,723 億円となりました。

 特別損益のうち、特別利益は、固定資産等処分益等により17億円でした。特別損失は、固定資産等処分損42億円、減損損失30 億円を計上したほか、価格変動準備金へ558億円繰り入れる等、合計で640億円でした。

 以上の結果、経常利益に、特別損益、法人税等を加減した当期純剰余は2,338億円となりました。

 当期純剰余に土地再評価差額金取崩額等を反映し、当期未処分剰余金は2,372億円となりました。当期未処分剰余金から剰余金処 分案にて社員配当準備金に1,698億円繰り入れることとしています。

当年度

金 額 前年度比増減率 前年度金 額

3兆5,422億円 △16.4% 4兆2,354億円

2兆6,158億円 △22.1% 3兆3,578億円

8,160億円 3.5% 7,881億円

3兆2,237億円 △18.1% 3兆9,345億円

保 険 金 等 支 払 金 2兆2,040億円 △4.2% 2兆3,011億円

責 任 準 備 金 等 繰 入 額 3,236億円 △64.0% 8,982億円

1,720億円 △4.4% 1,800億円

3,503億円 △1.5% 3,556億円

3,184億円 5.8% 3,009億円

4,723億円 2.7% 4,599億円

17億円 △32.4% 26億円

640億円 59.7% 401億円

2,338億円 7.0% 2,184億円

当 期 未 処 分 剰 余 金 2,372 億円 7.5% 2,206 億円

 総資産については、年度末で37兆5,614億円となりました。

当年度末

金 額 構成比 前年度末金 額 構成比

37兆5,614億円 100.0% 36兆5,766億円 100.0%

現 金 及 び 預 貯 金 等 6,336億円 1.7% 6,350億円 1.7%

30兆8,634億円 82.2% 29兆5,359億円 80.8%

4兆6,819億円 12.5% 4兆9,498億円 13.5%

8,824億円 2.3% 8,927億円 2.4%

 負債の大宗を占める責任準備金残高は31兆3,832億円でした。責任準備金は、法令等で定められている積立方式のうち、最も積立 水準が高い平準純保険料式で積み立てています。

当年度末

金 額 構成比 前年度末金 額 構成比

33兆5,038億円 89.2% 32兆8,801億円 89.9%

31兆3,832億円 83.6% 31兆 609億円 84.9%

1,114億円 0.3% 1,101億円 0.3%

価 格 変 動 準 備 金 5,775億円 1.5% 5,216億円 1.4%

4兆 576億円 10.8% 3兆6,965億円 10.1%

基 金・ 基 金 償 却 積 立 金 8,300億円 2.2% 7,300億円 2.0%

5,383億円 1.4% 5,195億円 1.4%

そ の 他 有 価 証 券 評 価 差 額 金 2兆5,338億円 6.7% 2兆2,880億円 6.3%

負 債 及 び 純 資 産 の 部 合 計 37兆5,614億円 100.0% 36兆5,766億円 100.0%

 ソルベンシー・マージン比率(行政監督上の指標の一つで、大災害や株価の暴落等、通常の予測を超えて発生するリスクへの対応 余力の水準を表わす指標)は、945.5%と引き続き高い水準を維持しており、健全性は十分に確保されています。

[当期における当社グループの主要業績について]

 平成28年度における当社グループの主要業績は次のとおりです。

 経常収益は3兆8,754億円、経常利益は3,148億円、親会社に帰属する当期純剰余は2,237億円となりました。

当年度

金 額 前年度比増減率 前年度金 額

3兆8,754億円 △9.4% 4兆2,765億円

3,148億円 5.3% 2,991億円

親 会 社 に 帰 属 す る 当 期 純 剰 余 2,237億円 4.5% 2,140億円

 グループ保険料(※1)は2兆8,663億円、グループ基礎利益(※2)は4,962億円となりました。

(※1)連結損益計算書上の保険料等収入

(※2) 明治安田生命の基礎利益に、連結される子会社および子法人等ならびに持分法適用の関連法人等のキャピタル損益等を控除した税引前利益のうち 明治安田生命の持分相当額を合算し、明治安田生命グループ内の内部取引の一部を相殺した数値

当年度金 額 前年度比増減率 前年度金 額

2兆8,663億円 △15.2% 3兆3,816億円

グ ル ー プ 基 礎 利 益 4,962億円 6.5% 4,660億円

(8)

1 6 0 明治安田生命の現況 2 0 1 7

事業報告書

 総資産については、年度末で40兆4,127億円となりました。

当年度末

金 額 前年度末金 額

40兆4,127億円 39兆1,642億円

 ソルベンシー・マージン比率は、998.9%となりました。

【対処すべき課題】

 上記のとおり、平成26年4月から平成29年3月までの「明治安田NEXTチャレンジプログラム」については、次の10年に向けた基盤 づくりを行なう3ヵ年計画として諸取組みを推進してまいりましたが、所期の経営目標を概ね達成するとともに、お客さま満足度につい ても過去最高値を実現することができました。また、平成28年3月には、米国生命保険会社であるスタンコープ社を完全子会社化し、 グループ全体での成長軌道も確保することができました。

 今後は、「明治安田NEXTチャレンジプログラム」で築き上げた基盤を土台に、新たな成長ステージに向けて、国内保険事業を中心と した既存市場で「勝ち残り」をめざしていくと同時に、新しい事業領域にも果敢に挑戦してまいります。

 平成29年4月からの新たな3ヵ年計画「MYイノベーション2020」では、今後における経営環境の変化等をふまえつつ、改正した企 業理念「明治安田フィロソフィー」(※)の実現に向けて「イノベーション」(変革・創造)を興すべく、お客さま志向とコンプライアンス の徹底を前提に、成長戦略・経営基盤戦略・ブランド戦略を推進してまいります。なお、お客さま志向の徹底にあたっては、お客さま 本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティーの遂行)や消費者志向経営の推進を図ってまいります。

(※) 「明治安田フィロソフィー」は、「経営理念」、長期的な当社のめざすべき姿である「企業ビジョン」、経営理念と企業ビジョンの実 現に向けて、役職員一人ひとりが大切にすべき価値観である「明治安田バリュー」で構成しています。経営理念として、「確かな安 心を、いつまでも− Peace of mind, forever −」を掲げ、お客さま・地域社会・働く仲間との絆を大切にし、「信頼を得て選ばれ 続ける、人に一番やさしい生命保険会社」をめざすことを企業ビジョンに定めています。

(2)財産および損益の状況の推移  ア.当社の財産および損益の状況の推移

区  分 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度(当期)

億円 億円 億円 億円

個 人 保 険 789,719 744,632 711,937 680,422

個 人 年 金 保 険 138,685 138,662 140,035 145,038

団 体 保 険 1,110,059 1,116,361 1,119,188 1,129,569

団 体 年 金 保 険 69,705 71,336 73,454 74,417

そ の 他 の 保 険 4,395 3,411 3,251 3,240

百万円 百万円 百万円 百万円

保 険 料 等 収 入 3,616,296 3,408,447 3,357,858 2,615,872

資 産 運 用 収 益 978,790 1,029,120 788,144 816,067

保 険 金 等 支 払 金 2,276,192 2,596,389 2,301,138 2,204,036

421,664 383,854 300,953 318,455

239,387 265,255 218,472 233,805

社 員 配 当 準 備 金 繰 入 額 158,094 180,044 165,707 169,815

34,317,745 36,469,024 36,576,681 37,561,475

 イ.当社グループの財産および損益の状況の推移

区  分 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度(当期)

百万円 百万円 百万円 百万円

4,781,417 4,599,843 4,276,540 3,875,469

424,882 386,468 299,107 314,883

親会社に帰属する当期純剰余 240,612 265,402 214,099 223,730

2,894,717 4,180,335 3,631,671 4,044,345

34,334,054 36,579,624 39,164,289 40,412,770

(3)支社等および代理店の状況

区  分 前 期 末 当 期 末 当期増減(△)

支 社 73 78 5

営 業 部 ・ 営 業 所 923 924 1

海 外 事 務 所 3 3 0

計 999 1,005 6

代 理 店 1,517 1,515 △ 2

計 2,516 2,520 4

(4)使用人の状況

区  分 前 期 末 当 期 末 当期増減(△) 平 均 年 齢 当 期 末 現 在平均勤続年数 平均給与月額

歳    月 年    月 千円

内務職員 10,514 10,451 △ 63 43  10 16  0 341 営業職員 30,531 31,421 890 46  6

(注)1. 内務職員は、総合職・アソシエイト職・医務職・医療職・得意先担当職・契約社員の合計より出向・休職・組合専従を除いた数です。 2.平均給与月額は、平成29年3月の税込基準内給与であり、賞与および時間外手当等は含みません。

(9)

0 6

業績に関する諸資料

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明治安田生命の現況 2 0 1 7

事業報告書

(5)主要な借入先の状況 特になし

(6)資金調達の状況

内  容 実 施 日 償却期限 金    額

基金の募集(再募集) 平成 28 年 8 月 9 日 平成 33 年 8 月 4 日 1,000 億円

内  容 発 行 日 償還期限 金    額

劣後特約付社債

(円建) 平成 28 年 12 月 15 日 平成 58 年 12 月 15 日

(注 1) 1,000 億円 劣後特約付社債

(円建) 平成 28 年 12 月 15 日 平成 63 年 12 月 15 日

(注 2) 150 億円

(注1) 償還期限は、発行日の10年後の応当日およびそれ以降5年を経過するごとの各日に、監督当局の事前承認等を前提として、当社の裁量により繰上 償還可能です。

(注2) 償還期限は、発行日の15年後の応当日およびそれ以降5年を経過するごとの各日に、監督当局の事前承認等を前提として、当社の裁量により繰上 償還可能です。

(7)設備投資の状況  ア.設備投資の総額

百万円

設 備 投 資 の 総 額 45,091

(注)平成28年度中に実施した設備投資の総額を記載しております。なお、設備投資は、有形固定資産および無形固定資産に係るものです。

 イ.重要な設備の新設等 該当事項はありません。

(8)重要な子会社等の状況

会 社 名 所 在 地 主要な事業内容 設立年月日 資本金 当社が有する子会社等の議決権比率

明 治 安 田 シ ス テ ム・

テ ク ノ ロ ジ ー 株 式 会 社 東京都江東区

システム開発、運用管理業 務、顧客企業へのコンサル ティング業務、金銭収納代 行業、介護関連事業、疾病 予防サービスの提供

昭和57年 4 月 1 日

百万円

100

(60.6)20.5

明 治 安 田 ア セ ッ ト

マ ネ ジ メ ン ト 株 式 会 社 東京都港区

投資助言・代理業、 投資運用業、

第二種金融商品取引業 昭和61年11月15日

百万円

1,000 92.9 明治安田損害保険株式会社 東京都千代田区 損害保険業務 平成 8 年 8 月 8 日 52,000百万円 100.0 Pacific Guardian Life

Insurance Company, Limited

米国 ハワイ州ホノルル市

生命保険・

健康保険業務 昭和36年 8 月 3 日

万米ドル

635 100.0 Meiji Yasuda Realty USA

Incorporated

米国デラウェア州 ウィルミントン市

米国における

不動産投資業務 平成10年 8 月 3 日

万米ドル

4,266 100.0 StanCorp Financial

Group, Inc.

米国オレゴン州 ポートランド市

生命保険業務

および保険関連事業 平成10年 9 月23日

万米ドル

495,000 100.0

(注)1.議決権割合の( )内は、間接議決権割合を含めた場合です。

2.Pacifi c Guardian Life Insurance Company,Limitedへの資本参加は昭和51年3月26日です。

(9)事業の譲渡・譲受け等の状況 該当事項はありません。

(10)その他保険会社の現況に関する重要な事項 該当事項はありません。

2.会社役員に関する事項

(1)会社役員の状況

 ア.取締役 (年度末現在)

氏 名 地位および担当 重要な兼職 その他

鈴 木  伸 弥 取締役会長 指名委員

報酬委員 株式会社千葉興業銀行監査役 根 岸  秋 男 取締役 指名委員

報酬委員 株式会社ニコン取締役一般社団法人生命保険協会会長

(10)

1 6 2 明治安田生命の現況 2 0 1 7

事業報告書

山 下  敏 彦 取締役 株式会社山口銀行取締役

タランクス・インターナショナル株式会社監査役 井 福  正 博 取締役

古 城  謙 治 取締役 監査委員 服 部  重 彦 取締役

(社外) 報酬委員長 株式会社島津製作所相談役 田辺三菱製薬株式会社取締役

サッポロホールディングス株式会社取締役 ブラザー工業株式会社取締役

落 合  誠 一 取締役

(社外) 監査委員長指名委員 弁護士日本電信電話株式会社監査役 宇部興産株式会社監査役 宗 國  旨 英 取締役

(社外) 指名委員長報酬委員 木 瀬  照 雄 取締役

(社外) 指名委員監査委員 TOTO株式会社相談役 須 田  美矢子 取締役

(社外) 報酬委員監査委員 一般財団法人キヤノングローバル戦略研究所 特別顧問富士通株式会社取締役

宇部興産株式会社監査役 北 村  敬 子 取締役

(社外) 監査委員 京王電鉄株式会社監査役

日野自動車株式会社監査役 会計学を研究する専門家として、財務お よび会計に関する相 当程度の知見を有す るものであります。

(注) 監査委員会監査の実効性確保の観点から、質の高い情報収集、会計監査人および内部監査部門・内部統制部門等との連携強化等のため、社内取 締役である監査委員を常勤監査委員として選定しております。

 イ.執行役 (年度末現在)

氏 名 地位および担当 重要な兼職 その他

鈴 木  伸 弥 代表執行役 内部監査部 株式会社千葉興業銀行監査役 根 岸  秋 男 代表執行役

社長 株式会社ニコン取締役一般社団法人生命保険協会会長 山 下  敏 彦 執行役

副社長 [運用企画部、融資部(※)、資産運用部門長 証券運用部、特別勘定運用部、 不動産部、運用審査部(※)、 運用サービス部(※)]、 国際事業部(※)、秘書部

株式会社山口銀行取締役 タランクス・インターナショナル 株式会社監査役

井 福  正 博 執行役

副社長 運用審査部、商品部、人事部 伊 藤    隆 専務執行役 個人営業部門長

[業務部、営業教育部] 株式会社松屋監査役 平 成 29 年 3 月 31 日付で専務執行役を 辞任しました。 浅 野  紀久男 専務執行役 法人営業企画部、総務部、

リスク管理統括部 平 成 29 年 3 月 31

日付で専務執行役を 辞任しました。 尾 越  達 男 専務執行役 代理店営業部門長

[総合代理店業務部] 平 成 29 年 3 月 31

日付で専務執行役を 辞任しました。 酒 井  明 夫 専務執行役 法人営業部門長

[総合法人業務部(※)、 総合福祉業務部、法人支援部] 大 西    忠 専務執行役 営業企画部、営業人事部、

関連事業部

相 樂  昌 彦 常務執行役 契約部、法人サービス部、 団体年金サービス部 荒 谷  雅 夫 常務執行役 広報部、企画部、調査部 牧 野  真 也 常務執行役 収益管理部、情報システム部 前 嶋  哲 雄 常務執行役 総合法人業務部、法務部 菊 川  隆 志 常務執行役 融資部、運用サービス部 綾 井  康 之 常務執行役 融資推進部、契約サービス部、

保険金部

梅 﨑  輝 喜 常務執行役 事務サービス企画部、

「お客さまの声」統括部、 コンプライアンス統括部

山 内  和 紀 常務執行役 国際事業部 スタンコープ・ファイナンシャル・ グループ株式会社取締役

スタンダード生命保険株式会社取締役 スタンダード・ニューヨーク生命保険 株式会社取締役

タイライフ・インシュアランス・ パブリック・カンパニー・リミテッド 取締役

(注)1.部門長の [ ] 内は、部門長が担当する業務の所管部を表わします。

2.資産運用部門長、法人営業部門長は担当執行役配置部(※)の分掌業務にかかる個別案件についての決裁権限を有しません。

参照

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